第10話 「海勝麟六の葬送」

坂口安吾「明治開化 安吾捕物帖 “冷笑鬼”“赤罠”」より
脚本:會川昇 / 絵コンテ:木村隆一 / 演出:高橋健司 / 作画監督:斉藤英子 村井孝司 武本大介
 

 因果が姿を消した。だが、新十郎は一人で真実を求め続ける。TV局爆破事件を調べるうちに、海勝が別天王を使っていると疑う新十郎は、真実を明らかにするため、一計を案じる。予算委員会で行われる海勝の参考人招致。病院からの生中継音声に細工をすれば、言葉で人を操る別天王の力は封じることができるはずだ。厳しい追及を難なく退けた海勝は言う。「真実など無数にある。一つの真実で満足するのは、そこで考えるのを止めるにすぎない」。その言葉に怒りを感じた新十郎は思わず海勝を問いただし、切り札として梨江に証言を求める。梨江は語る。「TV局が爆発した直後、私は自宅で父を見ました」。TV局の海勝は、別天王が生み出した幻だったのか。そこに因果が姿を現す。因果が真実を語るようにと迫るのは、思わぬ人物だった。

 
 
 
 
     
     
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